夏目：K氏は、僕が新入社員時代の上司でした。
その会社には5年ほどしかいなかったのですが、辞めたあとも数か月に１回という頻度でお会いし、親しくお付き合いをさせていただいておりました。

K氏奥様：私は家にいるときの主人の姿――夫であり、子供たちの父親である主人の姿しか知らなかったので、夏目さんからいろいろとお話を伺って、主人の別の一面を知ることができました。

夏目：僕が会社を辞めると言ったとき、「お前、馬鹿か？！」と言われたことを良く覚えています。
「世界を相手に活躍できる環境を捨てて、全くの異業種である不動産の世界にゼロから飛び込むだなんて正気の沙汰ではない」と。
でも、不動産ビジネスに投資をして痛い目に合った父と母のことを話し、両親のように困っている人を助けてあげるために不動産業界に入りなおしたいんだと話したところ、最終的には認めていただけたんです。

K氏奥様：主人は、いずれ夏目さんにすべて依頼をして、戸建てからマンションに住 み替えをしようということを常々申しておりました。
ですが、末期ガンを宣告されまして……。

夏目：忘れもしない、2014年6月3日のことです。
ご主人から直接、「余命宣告をされたので、すぐにでも取り掛かりたい」というお話をいただいたんです。

夏目：不動産屋さんは物件の売り買い、税理士さんは税金の申告、司法書士は登記についてのプロです。
しかし、それらをつないだときのつなぎ目に何が発生するのか、それをどう判断すべきかを面倒見てくれる人は、日本ではあまりいません。
でも、本当は不動産の売り方や申告の仕方ひとつで、手残りの額が変わってくるんです。
そのあたりをトータルに見て、選択肢を並べてあげるのが僕の仕事です。
K氏に「すべてをお前に託す」と言っていただいたということは、僕を全面的に信頼していただいたということ。
男冥利に尽きるとはこのことだと感じました

K氏奥様：夏目さんがいらっしゃらなかったら、どうなっていたか想像もつきません。
家の買い替えから登記、税務申告、そして相続に至るまで、すべてお任せできるという安心は、何物にも代えがたいと感じています。
また、夏目さんの助言に、いつもホッとさせてもらいました。
たとえば、家の売却はすぐに決まったのに、新居がなかなか決まらずに気持ちだけが焦っていたとき、「必ず見つかります」とおっしゃってくださったんです。
「ご縁のものだから、絶対に大丈夫ですよ」との力強い言葉に、それもそうだなと、とても安心したことを覚えています。

夏目：不動産の営業マンの言葉を聞いていると、どうしても焦っちゃうんですよね。
彼らは売ることに一生懸命ですから。

K氏奥様：もし夏目さんを友だちに紹介するとしたら、家の売却や購入のこと以外もすべて、金融資産や相続の相談など、複雑なこともすべてお任せできる方だとご紹介します。
年金や保険に関しても、FPの資格をお持ちで、そのコンサルティング会社にいらしたご経験があるから、安心してお任せできます。

夏目：不動産の売買はもちろん、人が亡くなられたときや、大きなお金が動く相続など、ご当人は初めてのご経験でパニックになられるのは当然です。
しかし、僕は経験を積んできた中立の立場で、冷静に判断することができます。
そして、次にどのような手続きが発生する、次は何をしなければならないなどということを逐一お伝えできることが、僕らの存在意義だと思っています。

K氏奥様：おかげさまで、新居は駅から近いところに決まりました。
これからは引きこもらずに、何かおけいこ事でも始めたいなと思っています。

夏目：ぜひ、そうなさってください。

平成４年「お前、馬鹿か」と温かい言葉を頂戴してから２２年後の６月２日、
「俺の家族、不動産をよろしく頼む。実は俺はもう長くない。」というご依頼の電話、一生忘れません。
生前より資産運用、生前贈与、相続手続き等一切をお任せ頂けたこと、本当にありがとうございました。
社会人として初めての上司、K氏に哀悼の意を心より表し、男冥利に尽きる事、声を大にして天国に届けたい。